素質のある走り方、そして好きな走り方。
それは見る者によって異なることでしょう。
私の場合は、「この選手は伸びる」と感じるのは大きく2つの視点からです。
詳しいことは別の記事にしたいので簡潔に述べると…
一つ目は膝の使い方が上手い人です。
女子の長距離なら林田玲奈さん、スプリンターなら塩見綾乃さんなどです。
二つ目はミッドフットの接地が上手い人。
長距離なら西澤果穂さん、スプリンターなら川元奨さんです。
そしてこの二つとは別に、好きな走り方というものがあります。
爪先を前に伸ばす走り方です。
接地の直前、足裏が地面と平行になる時間が長い…そんな走り方です。
そういう人はいくらでもいるだろう、と思われるかも知れませんが、実はそんなにいません。
女子の長距離なら田村有紀さん、吉田香織さんくらいでしょうか。
短距離男子では、私が最も憧れたスプリンター、奥山義行さんがそうです。
さて本題です。
女子中距離で、私の好きな走り方をしていたのは、800mでは以前の記事で紹介した大森郁香さん、そして1500mでは岩川侑樹さんです。

面白いもので、大森さんは大学3年生の終わり頃、そして岩川さんは社会人になってから、どちらもシニア期に大きく記録を伸ばしました。
当時の私は、中距離選手がシニア期、特に大学を卒業する20代前半から30歳前後までの期間、どうすればより効果的に記録を伸ばすことが出来るかを模索していました
記録を伸ばし続け、しかも私が好きな走り方をしていた岩川さんを自然と注目するようになったのです。
岩川さんの伸びやかな走りは、いつも可能性を感じさせてくれました。
2022年7月、岩川さんは18年間の競技人生を終えています。
走り方は、生き方に通じるものです。
以前のように走らなくなっても、いつも爪先を前に、足を前に出す…そんな生き方をしておられることと思います。
どうか素敵な人生を。
※2026年2月、岩川さんは私が運営している陸上選手のメンタル情報サイト「Resilience Lab」の趣旨にご賛同いただきました。ありがとうございます。