林田玲奈さん|支えること

林田玲奈さん|首里城公園にて

高校生の頃から見続けているランナーに林田玲奈さんがいます。

初めてその走りを見た時はとても不思議な感覚でした。
17歳の頃の林田さんを周囲の選手と比較して見ると明らかに体幹が弱い。
ところが1500mを4分31秒台で走っていました。
しかも1000mの通過は3分を切っていました。
3000mでは9分28秒台…高校生では素晴らしいタイムです。
注意して見ると、膝の使い方は誰よりも上手で、足の動き全体がとてもスムーズでした。
上体が強くなれば、その強さがそのまま足の動きに伝わるだろうと思えました。
腰の位置が高くなりピッチが速くなった姿が想像出来て、この子は強くなる、そう確信しました。
ユニクロ入社後、順調に自己新を重ね10000mで32分43秒を出します。
社会人になってからの急成長の証は、何気ないジョグの姿勢にも見られました。
ジョグのフォームがとても綺麗になっていて驚かされたのを憶えています。

実業団時代から、林田さんは単に応援されているだけではなく、たくさんの人に支えられているランナーでした。
支えや応援に気負うのではなく、人の支えを自分の「安心」とすることが出来た時、人は大きく成長するものだと思います。

実業団を引退後の林田さんは地元延岡で育児をしながらランニングを再開。
2024年の西日本マラソンでは2位、2026年には2時間42分17秒で優勝するなど活躍しており、今も多くの人に支えられ走り続けています。
そして、若いランナーのサポートも始めているようです。
多くの人に支えられている林田さんもまた、これから支える側になってゆくのでしょう。
こうして世代を超えて伝わってゆくのだなと、この歳になって実感しています。
私としても、もう少しの間、林田さんを支える側の一人でいられたら嬉しい限りです。