高石涼香さん|運動未経験から関カレ準決勝へ

高石さんは、女子800mで18歳以上から陸上を始めた選手の中では、間違いなく過去最高の記録を出した人だと思います。
2018年の東大記録会が最後のレースでした。
初めてその走りを見た時は2分15秒台で走っていました。
大学から陸上を始めて2年も経たないうちに15秒台で走っている…それだけでも驚きでしたが、高石さんは高校時代には他の競技もしておらず本格的な運動は未経験だったのです。
最終的に高石さんのベスト記録は4年生時の関東インカレ、女子800m準決勝で出した2分10秒92。
この記録は2026年9月現在でも東大記録です。
とてつもない急成長とともに、素晴らしい実績を残しました。

本格的な運動をしていないにも拘らずこれだけの成績を残せた。
素質は確かにあったのだろうと思います。
ですが、高石さんの走りは他のトップ選手よりも明らかに力負けしている部分があります。
筋量が少ないこともあって、少し弱々しく見える。
正直な感想を言えば、持久力や体幹の強さは、2分14秒台で走っている高校生とそれ程変わらないかもしれません。
それでも2分10秒台で走った。
体力と経験不足を補うもの。
それは自ら考え実践する力、「陸上力」だったのではないでしょうか。
高石さんのレースを映像で見るたび、試行錯誤を繰り返してきたことが見て取れます。
高石さんが記録を伸ばし続けてきた姿は、伸び悩んでいる高校生やその指導者にとって大きな勇気となったことでしょう。

現在は多忙な日々をおくっておられることでしょうが、いつかご自身のトレーニング方法や当時の心境などを、例えば東大陸上部のサイトなどに寄稿して公開してくれたら嬉しい限りです。
世代を超えて伝え残すもの…特に大学陸上部では必要なことのように思います。